イレウス(腸閉塞)

●分類
・機械的イレウス:90%以上を占める
単純性イレウス:血流障害を伴わない。腸管内異物、消化管手術既往、腸炎、消化管腫瘍など
絞扼性イレウス:血流障害を伴う。腸管の絞扼、腸重積、腸管軸捻転、ヘルニア嵌頓など
・機能的イレウス
麻痺性イレウス
痙攣性イレウス
●病態
腸管が閉塞すると、閉塞部位の口側はガスや腸液により拡張し、静脈還流が障害される。その結果腸管壁が浮腫を起こし、腸管腔へ水やナトリウムが漏出する。そしてさらに腸管内圧が上昇し、動脈血流の障害も起こり、腸管の壊死・穿孔を引き起こす。また、水やナトリウムの漏出によるショックも起こる。血管透過性亢進により、敗血症を引き起こす。
●症状
嘔吐
排便・排ガスの途絶
腹部膨満
腹痛
●検査
血液検査:炎症所見、脱水所見(炎症高値、CK高値、AMY高値、アシドーシスなどは絞扼性イレウスを疑う)
腹部単純X線:鏡面像、Kerckringひだ、ハウストラ
腹部超音波:keyboard sign、to-and-fro movement(消失していれば絞扼性イレウスを疑う)
腹部CT:腸管拡張像、(腸管壁の高度の浮腫、造影効果の低下、多量の腹水などは絞扼性イレウスを疑う)
●治療
・絶食、輸液3000ml(ソリタT3 3本、ラクテックD 2本、アミノフリード 1本)
・抗生剤(パンスポリン、セフメタゾン、スルペラゾン)
・蠕動抑制剤(ブスコパン)
・高圧酸素療法:加圧により腸管内にたまったガス容積が減少すること、および血液中に高濃度の酸素が供給されて、低酸素血症状態となっていた腸管の蠕動が回復することなどにより、改善すると考えられている。約10分で2気圧まで加圧し、それを1時間維持した後、約10分で大気圧まで減圧して治療を行い、2,3回の治療で80%効果が見られたという報告がある。
・経鼻胃管、イレウス管
・手術療法:保存的療法で軽快しない単純性イレウスや絞扼性イレウス
●予防
・食事週間:よく噛む、早食い止め、禁暴飲暴食、水分摂取
・摂取を避ける食物:食物繊維(ごぼう、セロリ、タケノコ、さつまいも、さといも)、海藻、貝、こんにゃく、脂肪、刺激物、アルコール、ナッツ、豆、炭酸、コーヒー、もち、とうもろこし
・摂取を勧める食物:穀物、卵、乳製品、野菜
・生活習慣:運動、禁同姿勢(前屈)、トイレ我慢しない、暖かくする、ストレス避ける、マッサージ
・内服薬:大建中湯、パントール、プロスタルモンF
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