目次
●検査
血液検査:
・K
・Mg:低Mgが低Kの原因のことがある
・血清浸透圧
・CK:横紋筋融解症が起こることがある
・血液ガス:低Kでは代謝性アルカローシスになる。下痢と尿細管性アシドーシスでは代謝性アシドーシスになる。
尿検査(随時尿):
・尿中カリウム
・尿中ナトリウム
・尿中塩素
・尿浸透圧
尿中カリウムが30mEq/L(117mg/dL)未満のとき、
カリウム摂取不足か下痢による低カリウム血症
尿中カリウムが30mEq/L(117mg/dL)以上のとき、
腎臓よりカリウムが失われている
尿中塩素が25mEq/L(89mg/dL)以上:利尿剤かマグネシウム不足により、腎臓からカリウムが失われている
尿中塩素が15mEq/L(53mg/dL)以下:嘔吐かアルカローシスにより、腎臓からカリウムが失われている
尿中カリウムが20~40mEq/L(97.5~156mg/dL)であるとき、
TTKGが3以下:腎臓からのカリウム喪失はない
TTKGが7以上:アルドステロンによる腎臓からのカリウム喪失
尿中カリウム1日量(蓄尿)
尿中カリウム1日量が20mEq(97.5mg)以上なら腎臓よりカリウムが失われている。
血圧
高血圧:アルドステロンの増大、Cushing症候群、Liddle症候群
低血圧:Barter症候群、Gitelman症候群
心電図
1mm以上のU波、T波の平低化あるいは陰性T波、QT間隔の延長、不整脈が見られることがある。
●治療
①経口カリウム製剤
スローケー 2~4T 分2 (1錠に8mEqのカリウムで、1日4錠ではカリウムで32mEq)
アスパラK 3~9T 分3 (1錠に1.8mEqのカリウムで、1日3~9錠で5.4~16.2mEq)
※利尿薬により低K・低Clを来している場合、スローケーあるいはKClがよい。
②塩化カリウム製剤点滴
KCl10~20mL(10~20mEq)+生食500mL
投与速度は20mEq/時間以下
1時間以上かけて点滴