全身性浮腫
循環血漿量の増加
頚静脈怒張あり。
心不全
咳嗽、労作時呼吸困難
左心不全
高心拍出性心不全(脚気、貧血、甲状腺機能亢進症)
呼吸症状強い、浮腫は少ない
右心不全
呼吸症状強い
腎不全
眼瞼のむくみ
浸透圧の問題
低アルブミン血症
2.5以下で浮腫出現する。圧痕が早く(2,3秒)改善する。3ヶ月以上経過すると圧痕が改善しなくなる。
慢性の低アルブミン血症では爪半月に平行に横方向の白い2本のバンドが出る。
肝硬変
蛋白漏出性胃腸症
低栄養
甲状腺機能低下症
甲状腺機能亢進症
血管透過性亢進
薬剤
NSAIDS、Ca拮抗薬、甘草、ステロイド、インスリン
炎症
POEMS症候群
多発神経炎を合併する。血液疾患。
Systemic Capillary Leak Syndrome
急激にショック・血液濃縮になり、1週間で自然軽快する。血液疾患。
多中心性Casleman病
血管内悪性リンパ腫
発熱、LDH高値
皮膚筋炎・多発性筋炎
筋症状あり。CK高値。
RS3PE
高齢者に多い。予後良好。リウマチ因子陰性。対称性な手背足背の圧痕浮腫。手関節・指の運動制限を伴う。リウマチ性多発筋痛症(PMR)では中枢側の滑液包炎だが、RS3PEでは末梢の腱鞘滑膜炎を起こす。
好酸球増多
NEAE
女性に多い。関節痛、皮疹を伴う。好酸球が増加する。少量短期間のステロイドが有効。
VEGF
生理的浮腫
脂肪浮腫
女性の肥満患者で下肢の非圧痕性浮腫。足背にはない。圧痛を伴う。
月経前症候群
妊娠に伴う浮腫
正常妊娠の80%で浮腫を生じる。
特発性浮腫
20−40歳の女性。夕方に明らかになる下肢の浮腫や腹部膨満。
利尿薬や下剤は悪化原因となる。
体重の日内変動がある。
就下性浮腫
高齢者入院患者の半数で治療を必要としない浮腫がある。
心臓より低位置にできる浮腫。
下肢筋ポンプの減弱、長期座位保持、静脈不全傾向、腎からのNa排泄能力低下、低栄養などが原因。
治療は塩分制限、弾性ストッキング、下肢挙上など。
限局性浮腫
静脈還流不全:深部静脈血栓症、慢性静脈不全
リンパ管閉塞:リンパ浮腫
局所の問題:血腫、感染、関節炎
片側下肢浮腫
急性
腫脹が中心
深部静脈血栓症
発赤・熱感<腫脹(蜂窩織炎では発赤・熱感>腫脹)
拡張した表在静脈が下肢挙上で虚脱しない。
急性発症・片側性ではDVT多い。慢性進行性、両側進行性でもあり得る。
疼痛・発赤が中心
血腫や感染
tennis leg
中年男性、運動時に膝関節過伸展・足関節背屈、腓腹筋部の鞭打ち、腓腹筋内側頭の部分断裂
特発性筋層内静脈性出血
tennis legと似ている。
Baker嚢胞
関節に問題がある患者に多い。嚢胞破裂で急性発症の腓腹筋痛として発症し、くるぶしに皮下出血を起こす
慢性
柔らかい圧痕性
慢性静脈不全
夜寝たあとに改善する。(静脈弁不全→静脈圧高い→下肢挙上→静脈圧下がる→浮腫改善)
毛細血管拡張→静脈瘤→浮腫→色素沈着、静脈うっ滞性皮膚炎、脂肪皮膚硬化症→潰瘍
超音波検査で立位で駆血帯解除後や把握後の逆流波0.5秒以上持続する場合に弁不全と判断する。
DVTの鑑別で下肢静脈エコー。治療は下肢挙上、運動、圧迫、血管内手術。
May-Thurner syndrome
左総腸骨静脈の狭窄(動脈の拍動により、静脈内膜の線維化を促進することで狭窄が起こる)
深部静脈血栓症の素因となる。DVTは左下肢が多い。
硬い浮腫
続発性リンパ浮腫
外科手術(リンパ郭清)後、数年から数十年(10−20年後もありうる)。
末梢のリンパ管障害が徐々に進行してから発症する。
悪性腫瘍の浸潤、放射線療法後、フィラリア症、猫ひっかき病、後腹膜線維症などもある。
軟部組織感染症を合併する。
最初は圧痕性だが皮膚は硬化し非圧痕性となる。第2趾の付け根がつまめない。
悪性腫瘍との鑑別に骨盤CT。
治療はマッサージ、運動、圧迫、外科手術。