ショックとは
ショック指数=心拍数÷収縮期血圧
ショック指数≧1.0でショック
ショックの鑑別
・頸静脈虚脱ありまたは超音波でIVCが呼吸性に50%以上虚脱→大量補液を開始→皮膚温低下→循環血液量減少性ショック(出血、脱水)
・頸静脈虚脱ありまたは超音波でIVCが呼吸性に50%以上虚脱→大量補液を開始→皮膚温低下なし→アナフィラキシー、敗血症、神経原性ショック
・頚動脈虚脱なし→検査(心US、CXP)を急ぐ→心原性ショック(心筋梗塞、頻脈発作)、閉塞性ショック
循環血液量減少性ショック
脱水:口腔内や腋窩の乾燥、舌縦皺
出血:結膜蒼白、直腸診
呼吸→静脈還流量変化→脈圧呼吸性変動(SpO2波形、動脈圧波形、末梢動脈の流速を超音波で測定)
CRT(膝)<5秒、mottling(斑状皮疹)の有無
血液分布異常性ショック
末梢血管拡張(温かい皮膚温、紅斑、脈圧>30)
アナフィラキシーショック:薬剤使用歴、食事歴を確認
神経原性ショック:脊髄損傷、腰椎麻酔の既往、迷走神経反射を疑う病歴を確認
敗血症:最も多い。血管作動薬を検討
心原性ショック
心筋梗塞、頻脈発作など:心拍数(徐脈、頻脈)、心筋ポンプ(Ⅲ音)、弁膜(心雑音)の異常を確認
徐脈性ショック:徐脈性不整脈、心筋梗塞、神経原性ショック、迷走神経反射、低体温、低酸素、甲状腺機能低下症、薬剤、アシドーシス、高カリウム血症
閉塞性ショック
頚動脈怒張あり。
緊張性気胸:呼吸音や胸郭運動の左右差、呼吸音減弱側で打診で鼓音、皮下気腫、気管偏位
心タンポナーデ:完全奇脈(深呼吸時に脈が触れなくなる)
肺塞栓:SpO2低下、頻呼吸、DVT(片側の下肢腫脹)